森の中へと分け入っていく一行。
デルコンダルの城にて、そこの王様から猛獣退治を頼まれた。
コウジ「あぁ、めんどくせーなぁ。なんでそんなもの引き受けるんだよ」
乾「いちおう勇者っていう立場なんだから断るわけにいかないだろ」
イシン「それに報酬も出ますから、やって損はありませんよ」

デルコンダル王の話では、城の近隣に人を襲う猛獣が現れるようになったという。
町の人から聞いた内容によると、“キラータイガー”が出没するとのことだった。

コウジ「なぁ、4人でぞろぞろ歩いていたら、いくら猛獣でも出てこないんじゃないか」
乾「歩いていれば住みかとか見つかるかもしれないだろ」
イシン「そのへんは偶然にまかせるといったところですかね」

とはいうものの、歩けど歩けど“キラータイガー”などちっとも出てこない。
コウジ「だめだ、もう疲れた!」
イシン「少し、休みましょうか」

さすがに歩きつかれた一行は手ごろな場所を見つけて座り込む。
暇を持て余した乾は、“山彦の笛”を手にとってみる。
コウジ「こんなところで吹いても紋章なんて有りっこねぇって」
乾「吹くだけならただなんだからいいだろ」
乾は“山彦の笛”を吹いた。笛の音色が響く。

「アンコクカン、アンコクカン、アンコクカン、アンコクカン」

一同、静かにして耳を澄ましていると、

「デルヨー、デルヨー、デルヨー、デルヨー」

乾「(またノリヅキ船長が落ち込むような山彦を・・・・・・)」
イシン「すごいじゃないですか。これは近くに紋章があるはずですよ!」
?「いや、あるというか、俺が持ってるんだけどな」
乾「誰だ!!」

奇怪な風貌の者が表れた。
いや、奇怪な風貌ではなく、覆面をかぶった男である。
コウジ「何だ、お前は?」
?「俺か、俺は“キラータイガー・マスク”だ! ハハハハハ」
一同「・・・・・・」

乾「なんだ? こいつ、コウジより寒そうだぞ」
コウジ「こんな奴と一緒にするんじゃねぇ!」
イシン「いったい何者ですか?」
男は手にもった一升瓶をマスクごしにグッとあおる。
タイガー「あぁ、うめえ」
乾「人の話を聞けよ!」

タイガー「いや、何だ。そのな、誰も俺の酒につきあってくれないんだよ」
一同「・・・・・・」
タイガー「さっきからずっと、お前らの後をつけてたのに全然気がついてくれねぇし」
一同「・・・・・・」
タイガー「何だ、お前らその顔は? それは俺の酒が飲めねぇってことなのか!」
乾「何、勝手に酔っ払ってんだよ!」
イシン「タイガーっていうか、“大トラ”が出たっていうオチですかね」
コウジ「いろんな意味でたち悪りぃー」

タイガー「ハハハハハ。冗談はさておき、俺は“竜水”の手下の一人だ」
乾「(こいつ誰かと思えばグレさんじゃないか)」
タイガー「俺がその“紋章”とやらの一つを預かっている」
イシン「素直に渡しては・・・くれませんよね」
タイガー「当然。欲しかったら俺を倒して手に入れるんだな」
コウジ「へっ、酔っ払いの一人や二人楽勝さ」
タイガー「ほぅ、それはどうかな」

タイガーは酒を口に含んだと思いきや、突然、乾たちに向かって吐き出した。
吐き出された酒は紅蓮の炎と変わり、一行を襲う。

キラータイガー・マスクがあらわれた

一同は慌てて炎をから身を避ける。
そして体制を立て直したとき・・・・・・すでにタイガーの姿はない。
コウジ「逃げやがったのか?」
カジュー「いや、微弱ながら気配が感じられる」
イシン「しかし、つけられていたことに全く気づきませんでしたね」
カジュー「気配を殺すのが得意なのだろう」
乾「しかも奴は超感覚をもっているはずだ。気をつけろ」

タイガー「ハハハ、よく俺の能力のことを知っているな!
    密林の中で、超感覚を持つこの俺に勝てるかな」

突如、カジューの後ろからタイガーが現れる。
タイガーの攻撃をギリギリでかわすカジュー。
攻撃を仕掛けた後、タイガーはすぐに密林に消えてしまう。

コウジ「くそっ、ひきょうだぞ。出て来い!」
イシン「これは消耗戦ですね」
乾「ふふふ」
コウジ「なにニヤニヤしてんだよ」

乾(グレさん相手に効きそうなアイテムなら、ちゃんとあるじゃないか。
 手に入れたときから、これはグレさん対策用アイテムだなと読んでたんだ。
 これを使って楽々仕留めれば、みんなからの尊敬度がUPすること間違いない)

乾「キラータイガー・マスク、お前の弱点はわかってるぞ!」
タイガー「!」
乾「お前の弱点はこれだ!」
乾はアイテムの中から“匂い袋”を取り出した。
タイガー「そ、それは!!」
乾「くらえ!」
乾は“匂い袋”をタイガー目掛けて投げつけた・・・・・・つもりだった。

タイガー「おいおい、俺はこっちだぜ」
乾が投げた“匂い袋”はタイガーがいる場所とは全く逆へと飛んでいった。
コウジ「どこに投げてんだよ!」
乾「あれ、あっちにいると思ってたのに」
コウジ「適当に投げるなよ!」
いつもとは逆に突っ込まれ放題の勇者イヌイであった。

タイガー「助かった、助かった。確かにあんなの投げつけられたらたまらないからな」
イシン「あぁ、“匂い袋”はあれ一つしかありません」
タイガー「それじゃぁ、心置きなく攻撃させてもらうぜ。くらえ!」
乾「うわぁーー。ちょ、ちょっと待って」
タイガーが乾に襲い掛かかってきた!
乾「(尊敬度UP作戦、大失敗・・・)」

コウジ「させるか!」
乾を襲うタイガー目掛けてコウジが飛び込んでいく。
コウジ「くらえ! 助走付きジャンピング浣腸!!」
乾「そんな技、こんなときに出すなーー!」

タイガー「おっと」
楽々と浣腸攻撃をかわすタイガー。
するとタイガーの攻撃をかわそうと背を向けつつあった乾目掛けて、そのままコウジが飛んでゆき、タイガーにかわされたジャンピング浣腸はそのまま乾の尻へと直撃・・・・・・・・・

乾「だぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
タイガー「ハッ、同士討ちか。これで終わりだな」
タイガーが攻撃に移ろうとしたそのとき!
乾の尻からコウジの指がはずれ・・・・・・
乾「・・・・・・あっ」
 ぶぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぷり

なんと乾の屁がタイガーの鼻を直撃した!
タイガー「だぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ」
コウジ「おっ、快心の一撃だ」
タイガー「な、なんだ、この匂いは! だ、だめだ。は、鼻が曲がる」
イシン「今です!」
ひるんだタイガーに一斉攻撃をしかける一同。
タイガー「く、くそ! 目にまでしみてくる」
満身創痍のなか、以外に粘るタイガー。
イシン「くそ、しぶとい」

タイガー「本当になんて匂いなんだ。こりゃ、屁だけでなく“み”まで・・・・・・」
乾「それ以上は言わさぁーーーーーん」
乾の上段ハリセン打ちがヒットした!
たまらず撃沈するタイガー。

キラータイガー・マスクをたおした

キラータイガーを倒し見事“月の紋章”をゲットした一行。
であったが・・・・・・
イシン「元気だしてくださいよ」
カジュー「すばらしい攻撃だった」
コウジ「そのとおり、まさに“快便の一撃”って感じだったな」
乾「うるさーーーい。どうせ俺なんか・・・・・・」

キラータイガーを倒した後、近くの川で乾のパンツを洗濯。
パンツが乾くのを待ちながら、しきりに乾を慰める一同。

イシン「勇者殿のアイディアのおかげで倒せたようなものですよ」
カジュー「そなたこそ勇者の名にふさわしい」
コウジ「うんこ、もらしたからって泣くなよ」
乾「一人、なぐさめてない奴がいるぞーーー!!!」

イシン「依頼もクリアできたことだしそろそろ帰りましょうか」
乾「そうだな(パンツも乾いたし)」
カジュー「・・・コウジが出かけたきり帰ってこない」
イシン「どこをほっつき歩いている・・・・・・」

コウジ「おーい、キラータイガーの住みかを見つけたぞ!」
乾「あいつ、遊び人っていうより、盗賊っぽいな」
タイガーの住みか(というよりほら穴)の中には少しばかりのゴールドと酒くらいしか置いてなかった。
コウジ「たいしたものは無いみたいだな」
イシン「あっ、これは!」
乾「何か見つけたのか?」
イシン「これは伝説の防具、“勇者のパジャマ”です」
乾「・・・・・・」
イシン「これは勇者の最強の防具で、しかも“刃の鎧”のように、防御しながら敵を攻撃することができます」
乾「たしかに、パジャマのわりにはゴワゴワしてるな・・・・・・」
イシン「さぁ、さっそく着替えてください」
乾「俺に選択権は・・・・・・」
イシン「勇者殿しか着れませんから」
乾「・・・・・・」

かくして、ハゲヅラにパジャマの勇者がここに降臨した。
冒険はまだまだ続く。
次回“太陽の紋章編”にアッラー



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